テイクアウト市場の現状と需要とは これから選ばれるテイクアウトについて

日本のテイクアウト市場を拡大させた大きな要因に、新型コロナウイルスがあります。店内飲食の売上が極端に落ち込んだことが発端となって始まったテイクアウトの拡大ですが、最近のテイクアウトは以前とは大きく異なった様相を示しています。ですから、現在のテイクアウト市場の状況と需要を知ることで、これから選ばれるテイクアウトについて知ることができるのです。

テイクアウト市場の現状と需要について

テイクアウト市場の現状と需要についてですが、コロナ渦が始まった当時と比較すると、全体的には伸び続けています。

夕食の需要は伸びていなかった

コロナ渦によって需要が増えたといわれているテイクアウトですが、実はコロナ渦の当時から「夕食」のテイクアウトは需要が伸びていなかったことが分かっています。それどころか、大幅に落ち込んでいたのです。

「仕事中のランチの購入」などに関する昼食の入手方法は選択肢が少ないですが、夕食に関しては「自炊」「中食」などの選択肢が多かったため、テイクアウトの需要拡大に結び付かなかったのです。

朝食の伸びが著しい

2022年は朝食のテイクアウト需要が大幅に拡大しました。牛丼大手型チェーン店も、朝食メニューのテイクアウト提供を開始しています。

また、最近では、若い女性の間で、朝食と間食を兼ねる食事である「ブランチ」の需要が増加しています。朝食やブランチ用に、野菜たっぷりのサンドイッチや、おしゃれなパンケーキなどをテイクアウト提供する店舗も増えてきています。

小学生以下のお子様向けの需要あり

コロナ渦のテイクアウト市場で、小学生以下のお子様がいる層の利用率は、他の層に比べて大きな伸びを示しました。アフターコロナの現代でも、飲食店に入る際にマスクの着用をお願いされたり、不必要な会話の制限を求められたりする場合があります。

ただでさえ、小さなお子様連れの外食はハードルが高いものです。店内で周囲に気を使いながら食事をするよりも、同じ料理を自宅で気兼ねなく味わえるテイクアウトの需要が拡大したのです。

これから選ばれるテイクアウトについて

以上のような現状や需要から考えると、これから選ばれるテイクアウトとは、次のようなものになります。

朝食やブランチのテイクアウト

最近では、100円といった低価格で朝食を提供する大学が増えてきていることもあり、朝食に対する若者の意識が大きく変わってきています。おしゃれな容器に入ったヘルシーな朝食やブランチをテイクアウト提供することで、学校や職場で味わってもらうことが可能になります

さらに、朝食やブランチに欠かせないものに、ドリンクがあります。最近では世代を問わずに飲食物をSNSに投稿する人が多くなっていますが、特に若い女性は「映え」を意識する人が多くなります。

店名やロゴが印刷されたおしゃれなカップならば、投稿されることによって、お店の宣伝効果も期待できます。

お子様向けのメニュー

最近では共働きの家庭が多くなっていて、コロナ渦の際に問題となった学校の休校に悩まされたご家庭も多かったものです。その際には給食の提供もなく、毎日の昼食準備に困ったという母親の声がマスコミなどからも聞こえてきました。

さらに、アフターコロナの現在でも、テイクアウトに慣れた育児世代の方々は、テイクアウトの商品を持ち寄ってホームパーティーなどをすることも多くなっています。

その際には、子どもに大人気のメニューであるカレーやハンバーガーといったメニューを温かいまま提供できる、フタ付きの容器に入ったテイクアウトメニューが重宝されます。

番外編:たこ焼きも大人気

大阪の一定の地域では、朝からたこ焼きを食べる文化がありますが、その文化が他の地域にも広まってきています。朝からたこ焼きをテイクアウトできる店舗は、マスコミからの話題を集めることができます。さらに、たこ焼きは小さなお子様にも大人気のメニューです。

まとめ

コロナより以前の日本では、牛丼チェーンやファストフードを除外すると、テイクアウト市場は決して大きなものとは言えませんでした。しかし、コロナ渦によってテイクアウトの利便性を知った消費者によって、テイクアウトは日本の食文化にとって欠かせないものになりつつあります。このブルーオーシャンともいえるテイクアウト市場で選ばれる飲食店になるには、工夫を凝らした食品容器の活用が必要不可欠になるのです。

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■参考資料
飲食店のテイクアウトに関する調査レポート|株式会社ぐるなび (gnavi.co.jp)
コロナ禍での食生活、「間食」「ブランチ」増加、若年層で「濃い味付け」派増加 女性は「自炊を心がけ」&20〜40代では「家で贅沢な食事」 | 株式会社リクルート (recruit.co.jp)

この記事を書いた人

チェーンストリーム株式会社 編集部ご覧いただいた担当者さまの新しい気づきや行動につなげられるような記事を執筆しています。編集部には、商品企画、マーケティング、EC事業部、CFP保持者などのメンバーも携わっています。