プラスチック食品容器の代替は「バガス」選ぶべき5つの理由とは?

2020年のプラスチック製のレジ袋有料化から、4年。今では一般消費者がエコバッグを持ち歩くことは、当たり前になってきています。
さらに、最近では大手コンビニエンスストアではプラスチック製カトラリー有料化の実験を行うなど、プラスチック製品に対する風当たりがますます強くなってきています。

プラスチック製食品容器の現状と今後

外食やコンビニエンス業界でのプラスチック製食品容器に関する状況は、ますます深刻になってきています。

プラスチック資源循環促進法の施行

2022年4月1日より施行されたプラスチック資源循環促進法では、全国チェーンの小売店や飲食店、ホテル、クリーニング店を対象に、対象となる使い捨てプラスチック製品の使用量削減を義務付けています。

削減の対象となったアイテムは、有料化やエコ素材への切り替えを求められるようになりました。

小売店や飲食店の場合、この法律の対象となるプラスチック製品は、ストローやマドラー、スプーンなどカトラリーが中心になっています。 プラスチック製食品容器は、現時点では規制の対象にはなってはいません。

新たな国際条約の制定!?

2022年の国連の会合では、深刻な課題となっているプラスチックごみ問題に対処しようと、新たな国際条約の制定を目指す交渉が始まりました。

交渉参加国からは、「問題のあるプラスチックの廃止」を求める強硬な意見も出てきています。

そのような極端な意見が通るのかどうかを別にしても、プラスチック製品の未来は明るいとは言えなくなっています。

バガスをプラスチック製食品容器の代替として

プラスチック製品のカトラリーをエコ素材に切り替えることが求められるようになり、注目を浴びるようになってきている素材が「バガス」です。

注目されるバガスとは

バガス(サトウキビの搾りカス)が紙皿や紙コップやランチボックスの容器になるまで

「バガス」とは、さとうきびから糖汁を搾り取った後に排出される、茎や葉などの繊維部分のことです。

さとうきびの年間生産量は約12億トンにものぼり、バガスの年間排出量は約1億トンにもなっています。

製糖工場では燃料としてバガスを利用していますが、それでも使い切れないほど大量のバガスが、未利用のまま廃棄物として処分されています。

このバガスを、食品容器に加工して利用することができるのです。

バガスの食品容器を選ぶべき理由5選

バガスの製品の一般的なメリットとしては、「環境にやさしい」という点が挙げられます。もちろん、企業にとってもそのメリットは重要なことですが、それ以上に企業がバガスの食品容器を選ぶべき理由があります。

理由① 軽くて丈夫で扱いやすい

バガスの食品容器は、紙製品よりも繊維が詰まっているので、丈夫で強度があります。また、素材の性質により、容積の割に軽いという特性も併せ持っています。

さらに、プラスチック製のものに比べて厚みが出るので、食品を入れた際の型崩れの心配もありません。温かい食品を入れた際にはプラスチック製の食品容器よりも熱さを感じにくいので、やけどなどの心配もなく、従業員やお客様が扱いやすくなります。

理由② 丈夫で耐水性と耐油性が高い

内面ラミ加工(PPフィルム)

バガスの食品容器には、内側にPPフィルムがコーティング加工された製品があります。

PPフィルムは耐水性・耐油性に優れているので、スープや揚げ物などの食品にも安心して使用できます。

紙の食品容器に比べて汎用性が高いので、中に入れる食材を選ぶ必要もなく、食品容器によって扱うメニューを制限されることがありません。

理由③ 新たなマーケットの開拓

バガスの食品容器では、「エコ」をアピールすることができます。美味しさや安全の一歩先を求める消費者をターゲットにできるので、新たなマーケットを開拓することが可能です。

「エシカル消費」を始め「エコ」の理念を重視する消費者の方は、パッケージにも意味を見出すので、バガスのナチュラルテイストな見た目を役立てられます。

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理由④ 規制や法変更に対応できる

バガスの食品容器は、エコ素材です。事前にバガスの製品を使用しておくことで、規制や法変更が起こった際にも対応できます

もし、プラスチック製の食品容器が、プラスチック資源循環促進法の規制対象になった場合でも、早急な変更を求められることがなくて安心です。

理由⑤ SDGsでイメージアップ

バガスでは、多くのSDGs目標を達成できます。プラスチック製品とパルプ使用の削減で「目標13:気候変動」「目標14:海洋資源」「目標15:陸上資源」、製造時にバガスを燃料とすることで「目標7:エネルギー」などを達成できます。

学校教育でも取り上げられ、若い世代ほどSDGsに対する認識が高くなっています。情報発信力の強い世代に認知されることで、効率的に商品のイメージアップが図れます。

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まとめ

テイクアウトやデリバリーが普及したことにより、目にすることが多くなった食品容器。「単に食品を入れる容器」というだけではなく、プラスアルファの意味付けを求める消費者も多くなってきています。そのような意味からも、バガスはプラスチック製の食品容器の代替としてベストな製品であるといえるのです。

バガスを活用したエコ食器の製造は、OEM企画・製造を承るチェーンストリーム株式会社へ。長年培ってきた経験と知識を活かした、高品質の製品の開発を得意としています。
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バガス容器

さとうきびから出来たエコな食品容器。

■参考資料
無料プラスチックスプーンなど12品目 有料化含む見直し案 | NHK政治マガジン
「プラスチック汚染対策に関する条約策定に向けた政府間交渉委員会第1回会合」の結果について | 報道発表資料 | 環境省 (env.go.jp)
バガス(非木材紙)普及|事業紹介|地球と未来の環境基金(EFF:Eco Future Fund) (eco-future.net)
SDGsとは? | JAPAN SDGs Action Platform | 外務省 (mofa.go.jp)

この記事を書いた人

チェーンストリーム株式会社 編集部ご覧いただいた担当者さまの新しい気づきや行動につなげられるような記事を執筆しています。編集部には、商品企画、マーケティング、EC事業部、CFP保持者などのメンバーも携わっています。