【事例あり】売れる商品は見せ方でつくる!売れるパッケージデザインやストーリーについて解説

近年、『モノが売れない時代になった』と言われるようになってきました。
さらに、ここ数年は、『いいモノを作っても売れない』時代となってしまっています。

なぜなら、「品質が良くコストも安い」商品が市場に溢れかえっているからです。そんな時代に売れる商品を開発するためには『見せ方』が重要なポイントになってくるのです。

売れる商品の『見せ方』とは!?

売れる商品の『見せ方』ですが、まずは見た目のパッケージが重要になります。

単純なパッケージ変更は成功しない!?

単純にパッケージのデザインを変えることは、誰にでもできることです。ですから、単純なパッケージ変更で売り上げを伸ばすことは難しくなります。それどころか、パッケージ変更が大失敗に終わってしまうこともあるのです。

果汁100%のドリンクで世界的シェアを誇る「トロピカーナ」は、本国アメリカで2009年にパッケージデザインのリニューアルを行いました。

しかし、デザインの不評で、売上は1ヶ月で20%減。さらに、デザインに対してお客様からクレームが殺到し、元のデザインに戻すことになったのです。その損失は、5,000万ドル、日本円にして約54億円とも言われています。

14 logo changes that drove people crazy – CNN Money

成功するパッケージ変更とは

では、パッケージ変更で売り上げを伸ばすためには、どうしたらよいのでしょうか。

付加価値をつける

コスタリカでキャットフードを販売している「Super Gato」は、パッケージをプラスチック製の袋から紙の箱に変更することで、売り上げを31%も増加させることができました。

キャットフードが入っている紙の箱を、猫たちの遊び道具としても使ってもらえるようにしたのです。

紙箱の中に入ることが大好きな猫の習性を利用したこの商品の付加価値は、猫の飼い主の心をつかむこととなったのです。

売れる商品にストーリーは不可欠

パッケージでストーリー性を訴求することで、売り上げをのばせます。さらに、商品自体にストーリー性を持たせることでも、売れる商品をつくることができます。

ストーリーテリングとは

近年ではマーケティング用語としても知られるようになっていますが、『ストーリーテリング』とは、相手に伝えたい思いやコンセプトなどを、それに関連する「物語(ストーリー)」を活用することで印象付ける手法のことです。

「ストーリーを活用することで、事実だけを伝えるより22倍も記憶に残る」という研究結果もあるのです。

ストーリーが共感を集めた『TOMOSHIBI』

ストーリーを訴求することによって成功を収めた事例として、ファイヤーピットの『TOMOSHIBI』があります。

TOMOSHIBIは、灯した炎の観賞を楽しむための卓上焚き火台。アウトドアでも室内でも、手軽に本物の炎で癒やしの非日常空間を味わうことができます。

それぞれ「火」にまつわるストーリー性を持たせた『HIBACHI』と『TETSUBIN』という選べるふたつのデザインを提供しています。これらのスタイリングの物語についてもお話しいただくことで、過ごす時間をさらに上質なものへと昇華させるためのデザインとなっています。

開発当初、コロナ禍において生活者の不安や閉塞感が世界を覆った社会の中、家族、友人、恋人、大切な人とつながる素敵なひと時を増やすきっかけになって欲しいという想いで、「癒やし」をテーマとした本デザインが生まれました。

このプロジェクトは、クラウドファンディングの『Makuake』で目標金額の237%を達成させて実現されたものです。ストーリー性を持つデザインに共感を得る、多くの消費者の方の支持を集めた結果になっています。

ストーリーは差別化を可能にする

最近人気の高まってきている「ファイヤーピット」は、多くの製品が販売されています。

その中でTOMOSHIBIが選ばれる大きな理由としては、「ストーリー性を持っている」というオリジナル性があります。

消費者の購入意思を高めるのは「オリジナル性」であり、販売者は自分だけのストーリーを感じられる商品を作る必要性が高まっているのです。

まとめ

時代の流れによって、消費者と物の関わり方は大きく変化しています。販売者は、今までとは違ったアプローチの仕方をする必要性に迫られているのです。

『見せ方』にしても、パッケージの見た目を変えることだけではなく、その商品に含まれるストーリーを訴求できる見せ方をする必要があります。

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■参考資料
ストーリーの力を活用する |ヴイエムウェア女性リーダーシップ イノベーション ラボ (stanford.edu)