【2024年5月】機能性に優れた食品包装のトレンドとは?

食品包装には様々な素材や種類があり、入れる中身に合わせて最適なものを選ぶ必要があります。

しかし、いずれの場合でも、安心・安全、そして新鮮さを保てる食品容器を使用することが大切です。
この記事では、機能性に優れた2024年の食品包装のトレンドについて、ご紹介したいと思います。

食品容器に求められる機能性とは!?

経済産業省によると、容器包装に必要とされる機能は次のようなものになっています。

●内容物の品質保持機能

・内容物の品質保持や製品寿命の増加。
・内容物が食品や飲料などである場合には、品質保持期限の延長などを通じた、食品残さなどの発生抑制。

食品残渣(しょくひんざんさ) とは?

ー 食品関連事業所から出る食品由来のごみ。飲食店の調理残渣のほか、客の食べ残し、売れ残り、消費期限切れの食品など。

goo辞書 – 「食品残渣」の意味

●使う人への配慮

・高齢者や子供等にも扱いやすい製品であること。

●輸送効率の高さ

・効率的な輸送が図れるものであること。
・山間部などの遠隔地にも届けやすい形状のものであること。

●情報伝達の機能

・内容物の製品情報を適切に表示できるものであること。
・他の製品との混同や異物の混入を妨げるものであること。

引用:経済産業省 「容器包装の機能と役割」

2024年に注目したい機能性に優れた食品包装のトレンドとは?

スーパーやコンビニエンスストアなどでは、新しいスタイルの食品容器に入った商品を目にすることが多くなっています。

2024年に注目したい機能性に優れた食品包装のトレンドは、次のようなものになります。

①スキンパック(真空パック)

スキンパックは、ヨーロッパでは以前からメジャーな包装方法でした。さらに近年では、日本でも注目が高まってきている包装形態です。

食品をトレーや台紙などの上に置き、加熱したフィルムを製品とトレーなどに密着させます。スライスした肉や干物など、その断面を見せたい商品の包装に適しています。

製品とフィルムが密着するので、ドリップの流出を抑えられ、立ててディスプレイすることも可能です。

②ノントレー包装

ノントレー包装とは、数年前に全国的な話題となった “くるりポイ問題” を発端に人気が上昇した包装形態です。

くるりポイ問題とは、購入後の商品のトレーを店舗で捨て、中身を持参のビニール袋やタッパーに移し替えて持ち帰ることです。

ノントレーでは、トレーを使わず袋に商品を入れて真空または真空に近い状態でパックします。

塊の状態の精肉、ハムやソーセージなどの包装に適しています。

③トップシール包装

Koukichi Takahashi – stock.adobe.com

トップシール包装とは、蓋の代わりにフィルムをトレーに直接貼り付ける包装形態のことです。フィルムと食品容器を完全に密着できるため、食品の保存に適した環境にできます。

以前から、パック豆腐や茶わん蒸しなどでは当たり前の包装形態でしたが、最近ではタピオカドリンクのテイクアウトやデリバリーで見かけることが多くなっています。

さらに、2020年の5月からリニューアルし全国展開された、セブンイレブンの大人気お惣菜シリーズ“カップデリ”で使用されたことにより、注目を浴びるようになってきました。

スキンパックやノントレー包装のように、食品とフィルムが密着しないので、生鮮食品はもちろん、お弁当やお惣菜などあらゆる食品を包装することができます。

機能性の高いバガス&トップシール

バガスの食品容器にトップシールを組み合わせると、非常に高い機能性を実現させることができます。

バガスの食品容器は、さとうきびから砂糖を作る過程で生まれる繊維質からできています。温かみのある素朴な質感が特徴で持ちやすく、プラスチックに比べて熱を通しにくいので、高齢者や小さなお子様でも安心して使用できます。

SDGsに効果的な「バガス容器」の魅力とは?プラスチック使用量と二酸化炭素排出量を徹底比較!

さらに、バガスにはトップシール加工を施せます。完全密閉ができるので、食品の鮮度と製品寿命を延ばすことも可能になります。

まとめ

食品容器には高い機能性が求められますが、それと同じくらい環境に配慮した製品であることが必要です。

セブンイレブンのカップデリの場合、蓋をプラスチックからトップシールに代えたことにより、プラスチック使用量を約25%も削減することができました。2024年以降もSDGsの考え方やエシカル消費が継続していくと考えられます。食品包装でもトレンドに乗り遅れないようにして、ヒット商品をつくっていきましょう。

お客様の課題にお応えします

食のトレンドは常に大きく変化していて、次に来る流行を予測することは大変に難しくなっています。時代の波に乗って話題を集め繁盛する飲食店でいるためには、時代に即した迅速な変化を遂げていくことが必要になります。店舗の内装やシステムを変えることは負担が大きくなりますが、使用する食品容器を変更することで、迅速な対応が可能になります。

「食品容器をプラスチックからエコ容器に替えたい」「環境対応容器には替えたいけど、機能性は確保したい」など、環境対応と機能性の両立についてのご相談を多数頂いております。

チェーンストリーム株式会社では、バガス素材をベースに環境負荷の低い素材を選択したり、使用する量を少なくしたりと工夫をしながら、日々、製品開発及び営業提案を行っております。

現在SDGs・脱プラ対応素材の一つとして「バガス」が注目されています。バガスについて、何かご不明な点やご相談がございましたら、お気軽に当社までお問い合わせください。

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(参考資料)
Microsoft PowerPoint – 参考資料9-2(プラ推進協(容器包装の機能と役割) (meti.go.jp)
セブン‐イレブン、サラダシリーズ「カップデリ」の「6種具材のお豆腐とひじきの煮物」などをリニューアル発売 – 日本経済新聞 (nikkei.com)

この記事を書いた人

チェーンストリーム株式会社 編集部ご覧いただいた担当者さまの新しい気づきや行動につなげられるような記事を執筆しています。編集部には、商品企画、マーケティング、EC事業部、CFP保持者などのメンバーも携わっています。